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空き家は地域の課題を解決する地域資源!!

空き家は地域の課題を解決する地域資源!!

1月28日(日)に近江八幡市にて『地域資源のみかた』をタイトルの講演をさせていただきました。

そこでは空き家の有効に活用するための内容にも触れる講演でありました。

前々回のブログは、空き家の所有者さまによる悩み事(思い込み)が有効活用できない一原因であることをご紹介しました。

まだぜひお読みください!
空き家って地域資源なんですか?


そして前回は市場性が無い空き家について、それは無価値だという悩み事(思い込み)を解決する内容をご紹介しました。

こちらもぜひお読みください!
空き家の市場性と地域資源の価値について


今回は、市場性のない空き家について、収益性より公益性が価値を生み出すことをテーマにご紹介いたします。

まずは収益をあげないといけないという思い込みについて

空き家の有効活用方法が見いだせないということで、本当に多くのご相談をいただきます。

そこで感じることは、古民家の再生利用だって、築30年程度の空き家の活用だってそうなんですが、

これって、『不動産事業』なんです。

ぼくは不動産のテナントビルやアパートの経営もしているので感づくのですが、

【事業である以上、市場性と将来性から収益を考えて取り組むことが絶対に必要】だと考えてしまいます。

ここが実は難しくさせている実態があります。

つまり、収益を上げる計算から採るべき選択肢を探してしまうんですね。


前回のご紹介した内容でも触れましたが、今後同じ市場に空家の不動産がどんどん増えていきます。そうなれば市場性が無くなり、ますますその空き家の収益性が乏しくなってしまいます。

収益性をベースに考えてしまうことによって、決断がまたできなくなってしまうんです。

しかし、ご相談いただく空き家の性質は、基本的に相続によって取得することが前提であり投下資本の回収は基本的に不要で、不動産の賃貸事業とは性質が異なります。

そこで、その空き家に価値を見出す方法として収益性より、まずは公益性を採る方法をご紹介いたします。

空き家の本当の価値

前回のご紹介した内容で、建物価値は利用方法で見出すことが多いと説明しました。

例えば、古民家再生でよく採用される民泊では、建物単体自身に価値が見出されているのではなく、古民家に泊まれるという『使い方に』価値やストーリーを見出しています。

それでは市場性が無い空き家の価値を見出すためには、どういう使い方をすることで価値が見出させるか。ということですが、それは地域の課題を解決することで価値が見い出せます。

今、ぼくが取り扱っている事案でとある地域の空き家の処分をコンサルタントしているのですが、

唯一の駅からも車で20分程度離れ、高齢者の方ばかりがお住まいされ、スーパーも近隣に無い状況。若い人が移住するような買い手や借り手もいない、つまり市場性がほぼない空き家であります。

収益性を考えれば、まったく事業として成り立たない空き家です。

これをどの様に活用することが価値を見出すことがきるかと考えたときに、地域の課題を解決する公益性から活用しようとなりました。

超高齢化している地域に位置している空き家について、一度収益性を頭から話し、地域の課題を解決するというみかたをしてみると、とても面白い話が来たんです。

しかも、沢山。

『その空き家で、高齢者の方の出張理容室を仕事の休みの月曜日にさせて欲しい!』
『その空き家で、学生サークルの合宿研修所として使わせてほしい!』
『その空き家で、向かいの公民館の駐車場が少ないので車を置かせて欲しい!』
『その空き家で、みんながお茶を飲んで語らう場所やお菓子を楽しんでもらう憩いの場として活用したい!』

というお話でした。

しかも、場所代は無償で(笑)

その地域には理容室がなく、公民館には駐車場がなく、憩いの場所がない、そして若い人に来てもらうことを考えたこともありませんでした。

今までなかったものが日替わり、週替わりで生み出され、地域の課題を解決できる空き家に変われることができることが分かりました。


その先は将来のことなので推測となりますが、

先細りとなりこの事業が閉じるか、

次の通りになると考えています。

理容師の方の独立するきっかけになり、
若者とお年寄りのふれあいから活気がつき
不便だった公民館が使いやすくなり、
みんなの憩いの場として、お茶したり囲碁や将棋、お花や詩、ヨガ教室など、温かい空間ができていると思います。

公益性が生み出す効果

この様に公益性が出て、地域に愛される資源となった元空き家。
この地域に必要性を生み出した価値ある空き家が、その後処分する話になった際、その地域の人はどのような想いになるでしょうか。
きっと【寂しい気持ちや、残念な気持ち、そして残したい気持ち】があると思います。

そう、公益性を追い求めると地域の人に愛し感謝され、残したい!必要だ!という気持ちから市場性が生まれるのです。

市場性が生まれれば、収益性が出ることは言うまでもありません。

市場性がない=価値がない

ではなく、価値を産む活用法に気づいていなかったのです。

公益性は価値になる時代なんです。


松下幸之助さんもおっしゃておられました。

『地域の人のお役に立っているか。利益はお役に立っていれば必ずついてくる。』


今日も最後までお読み下さってありがとうございます!

『地域資源に共感を』


空き家は地域の課題を解決する地域資源!!

講演のお知らせ

平成30年2月は2回の講演があります。
来て下さる方に喜んでもらえるように、今から楽しみです。

2月13日(火)
守山市にて講演をさせて頂きます。
一般社団法人守山青年会議所さまの主催で講演をさせて頂きます。
テーマ『意識改革』です。
こちらは青年会議所のメンバーを対象とした講演になり、一般の方は聴講はできないそうです。
またブログで結果をご報告いたしますね!

2月17日(土)午後1時から午後1時30分
滋賀県近江八幡市のイオン近江八幡2番街2階
イベントスペースで講演をさせて頂きます。
滋賀県司法書士会さまから依頼の講演です。
テーマ『空き家のみかた』
こちらは一般の方もご参加いただけます。
良かったら、参加して下さいね。

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